アステラス製薬(4503) 2025.5.19時データ分析
医薬品の研究・開発・製造・販売を主な事業とする企業。医薬品国内3位、世界23位規模。
市販品よりも医師の処方箋によって提供されるような医薬品を扱っており、一般的にはあまり馴染みの無い医薬品が多い。
※ポキの投資指針をベースに分析しています
掲載情報には注意を払っていますが、正確性を保証するものではなく、最終的な投資判断は自己の責任の基で行ってください
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・配当・利回り推移
・増配シミュレーション
・コメント
◆保有したい判定
△優 | 良 | 可 | 注意 | 不可 |
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◆基本指標
- 業種
- 医薬品
- 種別
- ディフェンシブ
- 株価(分析時)
- ¥1,366
- 配当利回り(予)
- 5.8%
- 配当性向
- 261.1%
- 総還元性向
- 274.8%
- 時価総額(億)
- 2兆6945億
- 企業価値(億)
- 3兆6087億
- PER
- 17.2倍
- PBR
- 1.6倍
- ROE
- 3.4%
- ROA
- 1.5%
- BPS
- 845.25円
- 連続増配
- 13年
- 非減配年数
- 24年
- 自己資本比率
- 45.3%
- 有利子負債
- 54.94%
◆重要指標CAGR(年平均成長率(10年))
- 営業利益率(10年平均)
- 11.74%
- 売上高成長率
- 3.75%
- 営業利益成長率
- -18.15%
- 純利益成長率
- -13.83%
- EPS成長率
- -12.02%
- 増配率
- 7.53%
◆Myルールに基づく項目別評価
良 | 業界トップ級の会社を選択(国内1~3、世界5位以内など) →(国内3位、世界23位) |
優 | 適切な事業規模か:小型株(時価総額や流動性の低い銘柄)は極力避ける(時価総額5000億以上など) →(時価総額2兆6945億) |
優 | 配当(+優待)利回り3~6% →(配当予想5.7%、優待無し) |
注 | 配当性向50%以下 →(配当性向261.1%) |
注 | 収益は安定しているか(最低10年間は赤字がない※当期利益の安定性で評価) →(2024年は大きく減益した。辛うじて黒字は保つ) |
優 | 減配の可能性が低い(連続で安定配当を出している。増減が激しくない) →(13年連続増配・24年非減配※累進配当を採用) |
注 | PER/PBR 15倍以下/1.5倍以下の割安 (掛けても22.5倍以下) →(割高 17.2倍/1.6倍=27.52倍) |
可 | ROE 8%以上(業種別平均は別途加味) →(3.4% > 電気機器平均-48.7%) |
不可 | 収益の伸び(過去10年間の内直近3年間の1株当たり純利益(EPS)が最初の3年間より33%以上上昇) →(-2.86%) |
良 | 自己資本比率40%以上 →(45.3%) |
注 | 自己資本比率>有利子負債率 →(45.3% < 54.94%) |
優 | 企業価値>時価総額 →(3兆6087億>2兆6945億) |
優 | 過去5年で営業CFがマイナスのものは除外(信販系は別途加味) →(10年以上プラス) |
注 | フリーキャッシュフローの推移は安定しているか →(過去15年でマイナス3回) |
良 | 急騰株には手を出さない(月単純平均移動線60・120値>現株価が理想) →SMA(60m)1,791円、SMA(120m)1,707円 > 株価1,385.0円 |
優 | 過去に増資がないか(増資は株価を下げる原因になる、株主不利益になる) →(情報なし) |
注 | 自社株買いに積極的か(総還元性向>配当性向、株主還元に積極的である) →(総還元性向274.8%、配当性向も100%越えで注意が必要だが、累進配当や定期的な自己株買いの実施を行っているため、株主還元は厚い。) 2025年3月投資家向け資料 ![]() |
注 | 過去に不祥事がないか、後継者問題はないか →(英国内2016年12月から2年営業停止など) |
可 | 成長性はあるか、業績(売上高、EPS、純利益)、財務(総資産、純資産)、配当の増加率を確認(基本、右肩上がり) →(売上高は右肩上がりだが、ここ2・3年での営業利益が低迷している。新薬の販売が計画を下回ったことや、開発中の新薬の減損などによる影響。来期以降はコアベース営業利益など回復見込みとしている) |
注 | BPSの状態は業種の平均値・中央値から著しく乖離していないか →(845.25円、医薬品平均1,156円中央496円(2024年)) |
◆コメント
基本指標・重要指標からみるとかなり不安な指標が多く安定感はない。
医薬販売の下振れや開発費の減損などによる減益が大きかったが、コアベース営業利益では増益回復・成長基調であるとされる。
ただし、直近の売上高の大半を占めるイクスタンジの特許切れが近づいてるため、今後も開発費への資金投入が必要な状況で、それ次第では今後も大きく減益・または十分な業績回復には至らない可能性がある。
PER/PBRからみると割高、過去株価や平均値からみると割安感はあり、累積配当や株主還元の積極性は高く魅力的な銘柄に見えるが、総還元性向や配当性向が200%を大きく超えているので、この営業利益状況でこの利回りが維持できる回復や新薬開発の成功や既存薬の成長に掛かる。
医薬品業界におけるパテントクリフ(新薬の特許が切れて後発薬が市場に出て、売上が激減する現象)が起こりえる業界かつ、売上高は伸びているがそういった開発費などで営業益が圧迫され、さらに無理な株主還元を行っているため、理想の利回り成長または実質利回り5%以上を保持できるか「かなり注意」が必要な銘柄。
●ポキ見解------------
まだ買わない:理由:株主への還元率や増配率は魅力的だが「成長率」は高くなく、配当利回りだけが高い。利益余剰金はまだ潤沢にあるが総還元性向274.8%や配当性向は261.1%と利益の数倍の還元(タコ配)を行っている。
現株価は基本指標からみても割高で、過去株価からみた状況は割安のようにみえるが、今後株価が伸びるか・増配率が維持できるかは、新薬開発などにかかっており、来季の営業益と配当性向の改善は楽観視できない。
◆アナリスト予想------------
買い:強気買い6人、買い2人、中立6人、売り1。目標株価は1,790円で今後28.86%上昇予想としている。
◆AI見解------------
買い:現株価は過去比較で割安と見られており、高配当株に属するのも魅力的である。2027年のイクスタンジの特許切れの懸念材料はあるが目標株価が現状より高い水準にあり、現時点での購入もあり。
2025.5.19
★最終的な投資判断は自己の責任の基で行ってください★